ぐうたら学生のタダ飯食い(昼編)

11/13

 昨日、WOGが奨学金を頂いているロータリー財団のランチとディナーに招待されたので、欠食児童ならぬ欠食大学院留学生は嬉々として行ってきました。
 昼に行ったのはシャーロットの南東にある、小さな街(いわばシャーロットの衛星都市といった感じ)のマシューズというところのロータリー財団主催のベテランズ・デー・セレブレーション(退役兵のための慰労の会)。まずは昼食をロータリークラブの方々と頂いて、その後ガーデンに出て様々なプレゼンテーションやスピーチがなされました。日本人の感覚からすると「退役兵の慰労会」なんていうとホントに爺さん達の集まり担ってしまいますが、招待されていた方々は第二次世界大戦だけでなく、朝鮮戦争やベトナム戦争、そして湾岸戦争に従軍していた人も多数。日本のように一応タテマエ上は軍事力を放棄している国から考えればちょっと違和感を感じるところですが、改めて「アメリカには正規軍があるんだ」ということを感じました。


 アメリカ合衆国は正規軍として膨大な予算を投じ、時には国際的立場から見ればお節介なほどに各地の紛争に介入しています。「オレは世界の警察だ」という尊大ぶったアメリカの態度はWOGとしても非常に鼻がついたように感じられます。この国がヨーロッパ各国から煙たがられているのも納得できます。しかし、一方でアメリカは、こうした国際紛争に従軍した人々に対する慰労や戦争の思い出を決して忘れないように、学校で生徒達に教え、様々な地域の催し物を開き、戦争を反省すべき教訓として留めておきます。
 日本は憲法で戦争と、それに関わる軍事力を放棄しました。まぁ、WOG的に言えば自衛隊の存在で既にこの第9条は実質上名目だけのものになってると思うのですが、にもかかわらず「自衛隊は軍じゃない」と言い張るロジックにいかにも「本音と建て前」的なものを感じます。それでも、戦後のごたごたでGHQから強制されたものにせよ、WOGは日本の現在の憲法は素晴らしいものだと思うし、象徴天皇制もこのだらだらした日本人を何とかまとめていくためには必要なものだと考えます(天皇制については言いたいことが山ほどありますが、ここでは控えます)。しかし、日本は戦争のことを「忌まわしい過去」として水に流そう、水に流そうとして却って無感覚になっている一面があるのは誰にも否めない事実でしょう。8月15日の終戦記念日に、一体どれだけの「戦争を知らない世代」が日本が一度は焦土と化したことを真摯に受け止めているでしょうか。 そんなことを考えながらスピーチを聴いていたWOGでした。
 因みにマシューズはシャーロットに隣接していながら、何だかいろんな人がごちゃごちゃと入り混ざっているシャーロットとは対極的にスコティッシュの雰囲気を多分に感じさせる街でした。道行く人も全て白人だし、町並みや家並みもちょっとヨーロッパ的。このへんがどこも似たような町並み、似たような店構えが無計画に立ち並んでいる日本の衛星都市とは違うところですね。


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